KM邸 ―光のブリッジがある家―
光のブリッジがあるリビング。 2層吹抜きに垂木の勾配天井が架かる。ブリッジにはLED照明が組み込まれ光のオブジェとなる。南の「南庭」と北の「露地の庭」に大きく開く明るい空間である。
診療所を併設するため、機能的に複雑な要望を満足し、かつ魅力的な住宅を希望。
依頼主は当初信頼する友人のインテリアデザイナーに設計を依頼したが、インテリアデザイナーは計画内容を見て、経歴と経験豊富な弊社を強く推薦してくれた。
長さ80mの敷地を有効に使い、複雑な機能的要望を満たすため、多くのケーススタディを造って計画の整理をした。最終的には住宅と診療所の2つのL字形を組み合わせ、内部と外部の調和と統合により豊かな空間を造ることを目指した。住宅には、「南庭」、「玄関の前庭」、「露地の庭」、「屋上の庭」がある。
快適ですと喜んでいただいています。
光のブリッジ
床は階段段板と同じ透明FRPハニカム板である。底板も乳白板で内部のLED照明により上下に光るオブジェのようなブリッジである
リビングの階段
鉄筋でささらを組み、透明FRPハニカム板を段板にして透明感のある軽やかな階段を造った。ちょっと工夫をして踊り場も支柱無とした。
ガラスの掛け軸に変身する茶室
茶室の床の間と床脇は柿渋を貼ったパネルと障子で構成されている。
これらはけんどん式ですべて取り外せる。取り外すとガラススクリーンとなり、庭を借景するガラスの掛け軸が現れる。ガラスの違い棚は筆返しをつけた鉄筋で支えている。
2階廊下と寝室
2階天井は木造の特徴を生かし、垂木の勾配天井でV字の束が空間にアクセントを与え
ている。
ラウンジ
玄関横に接客用のラウンジを設けた。ビジネスユースが想定されるので、ガラスのコーナーなどディテールを極力消した納まりを随所に用いて木造的でないシャープな空間とした。
屋上の庭に面する浴室
浴室の建具はすべて収納でき、開け放つと屋上の庭に向かう露天風呂となる。
ガラスのトイレ
露地の庭に面するトイレは全面ガラス張り。プライバシ-は守られ、北向きなのでブラインドを下ろさず使える。
路地の庭
玄関横から茶室に向かう露地である。
南の庭
住宅のLDが面する。
公園に面する南外観
左は診療所のブロック。